摩擦によって発生するメラニン色素

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擦ると黒くなるって本当?

ニキビ跡の赤みが残った状態の肌には炎症を悪化させないために刺激をしないように注意をすることが大切であることは「ニキビ跡の赤みの洗顔方法とおすすめの洗顔料」という記事で書きましたが、実はもう1つ刺激をしてはいけない理由があります。


その理由は、


肌は繰り返し刺激を受けることでシミができる

ということです。


ナイロンタオル

この事実をしっかりと認識している方は実はあまり多くないのですが、経験上1度は聞いたことがあるんじゃないかと思います。


よく見られるのが肩甲骨のあたりにシミができてしまうというものです。通常であれば紫外線を浴びにくい場所であるのにどうしてでしょうか?


これは、お風呂で体を洗う時にナイロン製のものを使っている方に多い症状です。


ナイロンによる比較的強い摩擦を毎日繰り返し行うことによって、出っ張っているために一番強く当たっている肩甲骨の部分にシミができてしまうのです。


また、洗顔方法を誤って覚えてしまって、毎日欠かさず手のひらで顔の皮膚をゴシゴシと強く擦りながら顔を洗っていると、シミのように黒んずんできてしまうことがあるのです。


その他では、女性に多いと思うのですがビキニラインが黒ずんでいる方も結構多いですね。これは下着の締め付けという非常に小さな摩擦が原因です。


男性の場合は比較的ルーズなものを身に着ける傾向があるためにあまり見られないのですが、女性の下着は基本的にビキニラインに沿ってフィットするものがほとんどのため黒ずみやすいんですね。


このように、私たちが普段はそれほど意識をしないような非常に小さな摩擦でも、毎日繰り返されていると皮膚が黒くなってしまうことがあるのです。

摩擦によってメラニン色素が発生

顔を擦る

このように、摩擦を繰り返すことで皮膚が黒ずんでしまうことは分かって頂けたかと思いますが、どうして黒くシミのようになってしまうのでしょうか?


実は、摩擦という刺激によってもメラニン色素が発生するのです。


肌を擦ることによって、どうしてメラニン色素が発生してしまうのかというと、実は原理的にはニキビ跡の赤みを放置して色素沈着してしまうのと同じです。


 >参考記事:ニキビ跡の赤みは何もしないで放置するとシミになる?


これは炎症性(炎症後)色素沈着と呼ばれているものの1つですね。


ニキビ跡の場合はアクネ菌による炎症によってメラニン色素が発生したのですが、摩擦の場合は小さい刺激を繰り返すことによって肌が炎症を起こして黒ずんでしまうのです。


洗顔についての記事の中で、顔などをたたくと赤くなるのは炎症作用という話をしましたが、手や衣服によって擦られるという小さいな力であっても、何年間も繰り返されることによって肌は長期的に小さな炎症を起こし、その炎症を抑えるためにメラニン色素が発生させてしてしまうのです。


ニキビ跡の炎症では、アクネ菌を退治するための活性酸素が原因でメラニン色素が発生していました。


しかし、摩擦によるシミについてはどうしてメラニン色素が発生するのかはっきりとしたことは分かっていないようですが、外部からの刺激によって免疫機能が何かしらの情報をメラニン色素を作りだす細胞を活性化させてしまうようです。


摩擦によりシミはやっかい

シミ

この摩擦による炎症性色素沈着のことを摩擦黒皮症(まさつこくひしょう)と呼んでいます。


この摩擦黒皮症がやっかいなのは、通常のメラニン色素は肌の表面にある表皮細胞に取り込まれるため、ターンオーバーによって垢として剥がれ落ちていくのですが、長期的な刺激によるダメージによって組織の一部に欠陥ができ、メラニン色素が表皮から真皮層に落ちてしまうのです。


ニキビ跡の赤みの炎症が真皮に達すると一生治らない?」で説明しましたが、真皮層はターンオーバーが無く、不要な細胞をお掃除してくれるマクロファージという白血球が掃除をしてくれるのですが、ターンオーバーに比べると色素が無くなるまでにすごく時間がかかります


しかも、洗顔などの刺激のように毎日継続されるものの場合は、長期間メラニン色素が真皮に落ち続けるために、色素の分解が追いつかないのです。


さらに、マクロファージがメラニン色素を分解しようとして食べるのですが、一部のマクロファージはメラニンを食べた後に動かなくなってその場に留まってしまうということが起こるのです。


つまり、黒く染まった細胞が真皮に残り続けてしまうのです。これが長期間治らないシミになってしまう原因なんですね。


このように、摩擦黒皮症はスキンケアでは簡単に治らないシミに発展してしまうことがあるため、肌をゴシゴシと擦ることは一般的に認識されている以上に避けなければならないことなのです。


常に摩擦には気を付けよう

注意

このように、皮膚を擦るという行為は百害あって一利無しなので、日常の行動とセットになっている摩擦は常に意識して避けるようにしなくてはいけません。


洗顔をするときはもちろん、洗顔後にタオルで拭いたり化粧水や美容液を塗るときも同様に気を付ける必要があります。


また、朝の洗顔は水洗いだけという方も多いようですが、洗顔料を使わないと滑りが悪くなるため、力加減を間違えると強い摩擦を引き起こしてしまいます。


そのため、泡を使って洗う時よりも細心の注意を払って洗うようにしましょう。


特に、ニキビ跡の赤みなどが残っている場合には、炎症によって肌のバリア機能が低下していることも多いため、できるだけ刺激の少ない洗顔料を使ったり、洗顔ネットでしっかりと泡立てたりして摩擦を少なくするような工夫をするといいと思います。