肌を守る力を取り戻そう

身を守る

ニキビができてしまった時は、「できるだけ刺激をしないように!」とよく言われていますが、どうして刺激をしてはいけないのでしょうか?


普通の肌状態だったら多少ひっかいたりしても特に目立つような跡が残ったりしませんよね?


ニキビによって肌がダメージを受けることで、あなたの肌が持っている自己防衛機能が衰えてしまっているために、刺激に対してとても敏感になっているのです。


ニキビ跡の赤みが治らないと悩んでいる方に是非知っておいて欲しいのは、あなたが本来持っている肌のチカラを取り戻すことが何よりも大切だということです。


赤みが目立った状態だと、すぐにでも消してしまいたいと思ってしまう気持ちはもちろんよくわかるんですけど、一時的な対処をしても意味がありません。


本当に必要なのは、例えニキビができたとしても跡になりにくい肌ですよね?


そのためには、あなたの肌が元々持っている肌のバリア機能を理解して修復するために必要なことを実行する必要があるのです。


角質層が肌を守ってくれている

保護する

肌のバリア機能って言われても何のこと?と感じる方は多いと思いますが、私たちの肌には、当然ですが外部から不要なものが入らないように防ぐ機能が必要ですね。


その役割をしてくれているのが、角質層と言われる肌の最表面にあるものなんです。


ニキビ跡の赤みが消えない!どうしたらいい?」の記事でも説明したように、肌の構造は表皮、真皮、皮下組織の3層から成っていて、角質層というのは表皮の一部を構成しているものです。


もう少し詳しく言うと、私たちが普段目にしている体の表面の皮膚である表皮は、角質層を含む4つの異なる部分に分けることができます。


表皮の表面から順に、「角質層」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層(きていそう」と呼ばれています。


この記事で理解してほしいのは、主に角質層の重要性についてなので、これらの4つの層について細かい部分を知ることはそれほど重要ではないと思うので省略しますが、肌が基底層というところで生まれてから成長して角質層になるのに4つの段階があるというイメージを掴んで下さい。


基底層で肌の細胞のもとが作られると、細胞分裂を繰り返して有棘細胞、顆粒細部と形を変えて肌の表面に押し出されて最終的には角質層を形成し、その後は垢として剥がれていくのです。


イメージとしては、まだ何もできない新人さんが役職を経て、健康な肌をしっかりと支えてくれる重要な仕事をこなす角質層へと成長し、最終的には任期を終えて辞めていくという感じですね。


そして、この一連のプロセスをターンオーバーと呼ぶのです。


肌の最終段階である角質層というのはわずか0.02mmという薄さで、しかも細胞が作られてからすでに時間が経過していて剥がれ落ちる直前の細胞なのですが、とても複雑な構造をとることで肌を守ってくれているのです。


複雑な構造で肌の健康を支えている

角質層の構造

角質層は外部からの侵入を防ぐことに加えて、肌の潤いを保持するというとても大切な働きがあるのですが、極薄にも関わらず驚くほどの緻密な構造をしています。


右の画像は表皮のうち、角質層と顆粒層を拡大したものです。そして、角質層は画像のように角質細胞が積み重なってできています。


少し隙間ができているように見える部分には、細胞間脂質と呼ばれるもので埋められています。


細胞間脂質というのは、水分と油分を交互に何層も積み上げて作られたもの(ラメラ構造と言います)で、水分が油分に挟まれているために潤いを保持することができ、さらには角質細胞のスキマを埋めて外部から異物の侵入を防ぎつつ、油分によって肌の内側の水分が蒸発して逃げていかないような構造になっているのです。


また、角質細胞というのはタンパク質でできたブロックのようなものなのですが、この細胞の中には水分を摂り込むことができる天然保湿因子(Naturarl Moisture Factor、略してNMF)を持っているため、細胞そのものが潤いや弾力を保持することができています。


このように、天然保湿因子によって弾力を持ったブロックを敷き詰めその隙間をラメラ構造を持つ細胞間脂質によって埋めることによって肌のバリア機能を保持することができているのです。


どうしてバリア機能が低下するの?

なぜ?

ここまでの説明で、肌がバリア機能を発揮するには角質層が重要で、さらに角質細胞の天然保湿因子と細胞間脂質のラメラ構造が重要であることは理解して頂けたかと思います。


では、どうしてバリア機能が失われてしまうのでしょうか?


その理由はいろいろとあるのですが、ニキビ跡の赤みの残っている肌の場合には



  • ターンオーバーの乱れ
  • 過剰な刺激

ということが原因になっているケースが多いです。


ターンオーバーの乱れ

ニキビ跡の赤みの原因であるニキビの発生は、ストレスや生活習慣の乱れが原因で毛穴が詰まりやすくなった結果、起こるものです。


例えば、仕事などで睡眠不足が続いた時にはターンオーバーが遅くなってしまいます。そうすると、古くなって水分量の減った角質細胞がいつまでも剥がれずに残ってしまいます


乾燥した角質は水分が少ないので弾力が無く、みずみずしい健康な角質に比べてしぼんでいるような状態のため、皮膚の表面にある古い角質が、毛穴の入り口を狭めてつまりやすい状態にしてしまいます


そうすると、結果的にニキビができやすい肌になり、治っても再発してしまうことが頻繁になるため、炎症によるダメージが重なってニキビ跡の残りやすい肌になってしまいます。


過剰な刺激や洗浄

刺激をすることは炎症を悪化させてしまうことがあるために避けるべきなのですが、実はそれだけではなくて、過剰な摩擦や洗いすぎによって細胞間脂質の油分まで落としてしまうことがあり、それによって油分と水分がうまくバランスを取って支えていたラメラ構造がバランスを崩してしまって、バリアとしての機能が衰えてしまうのです。


細胞間脂質の構造は油分が水分に挟まれることによってお互いがとどまることができていて、この構造によって侵入してきた水分を油分が弾くことができたのですが、洗いすぎによって油分が減ってしまうと油分によって刺させられていた水分が減り、さらに水分に支えられていた油分が減るというようにして、角質層の隙間を埋めていた細胞間脂質が少なくなってしまうのです。


そうなると、角質細胞に隙間ができてしまうために外部からの細菌の侵入や内部の水分の蒸発を防ぐことができなくなって、乾燥肌や敏感肌になり、弾力のない毛穴の詰まりやすい状態でさらに刺激に弱く炎症が悪化しやすい肌になってしまうわけです。


バリア機能を修復させるには?

どうすればいい?

以上のように、肌のバリア機能にとって重要な角質層が健康な状態でなくなると、毛穴が詰まりやすくなってニキビのできやすい肌になったり、刺激に弱くニキビ跡の赤みなどの炎症が悪化しやすい状態になってしまうのです。


ではどうすればバリア機能を修復することができるのでしょうか?


これは先ほど説明したバリア機能が失われる原因となるものを排除すればいいわけですね。


つまり、


  • ターンオーバーを整えて、角質層に健康で潤いのある細胞を作ること
  • 過剰な刺激や洗浄を避けて、失われた細胞間脂質の油分を補ってあげること

が大切になってきます。


ターンオーバーについては、少しだけ触れたように睡眠がカギを握っています。基本的には私たちの体の細胞が成長するためには、睡眠中に分泌されているホルモンが大事になってくるからです。


また、過剰な刺激や洗浄を避けるためには当たり前ですが正しい洗顔料の選び方や洗顔方法、さらには衰えたバリア機能を修復するためのスキンケアが必要になってくるのですが、これらの内容についての具体的な方法については以下の記事で紹介していますので、下記を参照を参照してみて下さい。