ニキビ跡の赤みの原因を知ることはとっても大事!
しっかりとケアをしているのにニキビ跡の赤みが全く治らないという悩みを抱えている方は多いと思いますが、そもそもニキビ跡の赤みが残る原因を知っていますか?
また、どうしてわざわざ目立つように赤い色なんでしょうか?
普通に肌色に近い目立たない色であれば悩まなくて済むのに・・と思ってしまいますよね?
「全然治らない!」と思っている方に限って、全く効果の期待できない方法でケアをしていることがあります。
根本的な原因がわかっていないと、何となく効果のありそうな方法を手当たり次第に試してはやめるというのを繰り返すことになるため、効果が出るはずもなく、最悪の場合は不適切なケアによって悪化させてしまうことだって考えられるのです。
そのため、原因を正しく理解して、適切なケア方法を納得して継続することが、結果的に短期間で治すことにつながるのです。
では、さっそく「ニキビ跡の赤みが残る原因」、そして「どんなケアをすればいいの?」という疑問を解決していきましょう。
ニキビ跡が赤みを帯びるのはなぜ?
まず、ニキビ跡の赤みが残る原因について結論を言ってしまうと、炎症を起こしているからですね。
「それは知っているよ」と思った方が多いと思いますが、炎症って何ですか?と聞かれて答えられる方は少ないでしょう。
「虫刺され」や「歯茎の腫れ」、「関節の痛み」など日常生活でも身近なものですが、これらの症状をよく思い出してみると
- 赤くなる
- 腫れる
- 熱を持つ
- 痛みや痒みを伴う
といった特徴がありますが、どうしてこのような症状を伴うのか?というところがとても大事なんです。
適切な対処をするためにもニキビ跡の赤みを引き起こす炎症という体の反応についてしっかりと理解しておきましょう。
炎症って何?
さきほど炎症の身近な事例や症状の特徴を挙げてみましたが、どうして肌が赤くなったり腫れたりするのでしょうか?
実は炎症というのは肌へのダメージに対する「警告」と「修復」という2つの役割を持っているのです。
身近な例として「虫刺され」を考えてみましょう。
例えば誰もが経験したことのある蚊に刺されたときのことを思い出してみてください。
刺された部分は先ほど炎症の症状として挙げたように、「赤み」や「腫れ」、そして「かゆみ」を伴いますね。
どうしてこのような反応が現れるのかというと、蚊に刺された時に体内に注入された蚊の唾液が原因なんですね。
蚊は血液を吸う時に、血が固まらないようにするための成分を含んだ唾液を注入します。
しかし、蚊の唾液は人間にとっては不要なものなので、免疫細胞が何かしらの毒物が侵入してきたと判断して、「痛みやかゆみ」を発することによってこれ以上繰り返さないように「警告」するわけです。
また、実際に損傷があるかどうかは別として、毒物が体内に侵入したということは何かしらの損傷を受けている可能性があるため、患部を「修復」するために毛細血管を拡張したり新たに新設したりして患部への血流を増やそうとするのです。
そのため、幹部は他の部分よりも血液が多くなって腫れを起こしたり、一部分に血液が集中するため血液中の赤い成分であるヘモグロビンの色が透けて赤みを帯びてくるのです。
このように炎症というのは、体内に起きたトラブルに対する「警告」と「修復」という役割を果たすために体にとって必要な症状なのです。
ニキビによって炎症が起こる理由
炎症の役割やメカニズムを理解したところで、どうしてニキビができると肌は炎症を起こしてしまうのか?というところを考えてみましょう。
まず、ニキビができてしまう基本的な流れを示すと
- 毛穴が詰まる
- アクネ菌が繁殖する
- 炎症が起きて赤くなる
- 膿(うみ)がでて膨らむ
という流れですね。
2番目にニキビの原因菌として有名なアクネ菌がでてきますが、このアクネ菌が発する脂肪酸や活性酸素が皮膚への刺激となり炎症を引き起こすのです。
上に挙げた流れを簡単に説明すると、まずメイク汚れや古い角質が毛穴に詰まってしまうことから始まります。
洗い残しや肌の新陳代謝(≒ターンオーバー)が正常でなくなったことによって、皮脂などの汚れや古くなった角質が残って毛穴を塞いでしまうわけです。
そうすると、毛穴の中から分泌されるはずの皮脂が出られなくて溜まってしまいますね。
塞がれた毛穴の中は皮脂がいっぱいで、外気が遮断されているために酸素の無い環境になります。
このように無酸素&皮脂が豊富な環境を誰よりも好むのがアクネ菌なんです。
アクネ菌は大好きな皮脂を食べつつ、大嫌いな酸素が無い環境でどんどん増殖していくのです。
アクネ菌はもともと肌に存在する常在菌と言われるもので、皮脂を食べて脂肪酸を輩出することでお肌を弱酸性に保つことで有害な細菌などが繁殖しないようにしてくれています。
しかし、毛穴が詰まると急激に増殖するためにアクネ菌が排出する脂肪酸が強い刺激となって炎症を引き起こすのです。
また、体内に必要以上に増えてしまったアクネ菌を減らすために、免疫細胞が体内の活性酸素を利用してアクネ菌を倒そうとするのですが、アクネ菌を倒す過程でどうしても肌の細胞に傷をつけてしまうのです。
このようにアクネ菌が関わることによって現れる酸による刺激、またや活性酸素による損傷を修復するために炎症を引き起こして赤くなるのです。
そして、免疫細胞とアクネ菌が戦った後に残った残骸が膿(うみ)となって毛穴の中に溜まり、ぷっくりと膨らんでくるのです。
このような流れで赤く膨らんだ炎症ニキビができあがるのです。
ニキビ跡の赤みが残り続けてしまう原因
ここまでの説明で、ニキビが赤くなる理由は炎症によって血液が集まってくるからであることは分かって頂けたと思います。
ただ、多くの方が「ニキビは治ったのに赤みが引かないのはどうして?」と疑問を感じているでしょう。
しかし、ニキビがひどくなると毛穴の深い部分まで傷ついてしまっていることが多いので、腫れが引いた後もしばらくは傷んだ皮膚を修復しようとして血液が集まり続けるために赤みが引かないのです。
特に
- 同じところに繰り返し赤ニキビができた
- ニキビを潰してしまった
- 洗顔時などに擦りすぎている
というような場合には、アクネ菌や活性酸素によるダメージだけでなく、物理的な刺激による損傷なども加わって傷が深くなってしまうことが多く、ニキビ跡の赤みが何カ月間も残り続けてしまうのです。
つまり、膿が排出されて腫れが引いたから治ったと思っていても、まだまだ完治していないために肌の内部では修復作業が続いているという状態がしばらく続くのです。
ニキビ跡の赤みが残らないようにするためには?
ここまでの説明で、赤みが残ってしまう原因は炎症によるもので、炎症というのは修復作業であるためニキビの腫れが引いた後でもダメージが完治するまで続くのだということがわかりましたね。
とはいっても、メイクなどでも隠しにくい赤い跡をできるだけ早く消したいと思うのは当然です。
そのためにはどんなことが必要になってくるかというと、当たり前ですがまずは炎症を抑える必要があるわけですね。
ニキビの場合であれば炎症のもとであるアクネ菌を抑えることが大事なのですが、ニキビ跡の場合はすでにアクネ菌の増殖はないため、その他の要因にアプローチする必要があります。
ニキビ跡の赤みに対してどのような作用が必要かというと
- 過剰な炎症反応を軽減すること
- 活性酸素を減らすこと
- 刺激をしないこと
といったことです。
このようなことを実現するためのスキンケア方法については、以下の記事で詳しく説明していますので参考にしてみて下さい。
詳細はこちら > ニキビ跡の赤みを改善するためのスキンケアのポイント